憧れの竹下さんに捧げる冒険

「そういきりたちなさんな。良いものを見せてあげよう」

 蟹副教授が背を向け歩きはじめると、田村が携帯を見せてくる。

 ギルドチャットで各隊に指示が出ている。

 ――挟撃

 魔王・カニゾエ出現の報が伝えられ、別働隊が背後へと回り込んでいる。こちらの体制が整うまでしばらく蟹副教授のペースに合わせるということか。

「古澤くんは、私の水槽脳の講義を聞いて、どう思いました?」

 歩きながら問いかけてくる蟹副教授。

 ギルデンスターンの顔を見上げると、会話を続けるよう顎をしゃくる。

「この世界が水槽脳の中かどうか、見極める方法があるという話ですか?」

「そうです。優秀じゃないですか。

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