ひい、ひょう

京極夏彦「鵼の碑」ようやく読了。

17年間で3回の改稿をかさね実質4回目に書かれたのが今作(執筆開始は昨年)と作者インタビューで語るように、田嶋陽子らラジカルフェミニストが女権拡張と女性解放をごっちゃにしたせいで本邦のフェミニズム論壇が焼け野原に成り果てた1996年に出版された「絡新婦の理」や、9.11以後テロリズムが横行するなか著された前作「邪魅の雫」など、刊行当時の世相を内容に反映させる作風は今作でいよいよ極まった感がある。

「この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口君」

未読の人でもこのフレーズくらいは見覚えがあるかもしれない。古書肆にして拝み屋の

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